動画マーケティングのKPI設定の罠|製造業・SaaSなど業界別の正しい指標の選び方
- スタジオ白鯨 StudioHakugei
- 4月25日
- 読了時間: 4分
「動画を作ったはいいものの、効果測定の仕方が分からない」。BtoB企業のマーケティング担当者の方から、よくお聞きするお悩みです。
動画マーケティングの年間計画を立てる際、最もつまずきやすいのが「KPI(重要業績評価指標)の設定」です。
上司から「で、この動画はどれくらい売上に貢献したの?」と聞かれて言葉に詰まった経験がある方も多いのではないでしょうか。
本記事では、動画マーケティングにおけるKPI設定の「よくある失敗パターン」と、製造業やSaaSなど業界別の正しい指標の選び方を解説します。
動画KPI設定の「よくある失敗パターン」
動画の効果を測ろうとしたとき、多くの企業が陥りがちな罠が2つあります。
失敗1:「再生回数」だけを追いかけてしまう
YouTubeの文化に引きずられ、BtoB動画でも「再生回数」をKPIにしてしまうケースが後を絶ちません。
しかし、BtoB商材において、ターゲット外のユーザーに1万回再生されるよりも、決裁権を持つ10人に最後まで見てもらう方が遥かに価値があります。
再生回数はあくまで「認知」の指標であり、売上への貢献度を測る指標としては不十分です。
失敗2:すべての動画に「CVR(コンバージョン率)」を求めてしまう
逆に、すべての動画に対して「問い合わせ数」や「資料ダウンロード数」といった直接的なコンバージョンを求めてしまうのも危険です。
例えば、自社のブランドストーリーを伝える動画を見た直後に、いきなり数百万のシステムを契約する人はいません。動画の役割(認知獲得なのか、理解促進なのか、後押しなのか)によって、追うべきKPIは変える必要があります。
業界別・動画マーケティングの正しいKPI設定
では、具体的にどのようなKPIを設定すれば良いのでしょうか。
実は、追うべき指標は「業界・商材の特性」によって大きく異なります。
ここでは、代表的なBtoB業界のKPI設定例を比較表で整理しました。
【業界別】動画マーケティングKPI比較表
業界・商材特性 | 主な動画の活用シーン | 追うべき重要KPI(例) | 避けるべき罠 |
製造業・大型設備 (高単価・長期検討) | 展示会での集客、営業担当者の商談時、代理店向け説明会 | ・商談時の動画使用率 ・展示会での名刺獲得数 ・代理店からの引き合い数 | デジタル上の再生回数やCVRを追いすぎること(オフラインでの活用が主戦場のため) |
SaaS・ITツール (無形商材・ファネル管理型) | サービスサイトへの埋め込み、Web広告、ウェビナー | ・LPの滞在時間・直帰率 ・無料トライアル申込率 ・動画の完全視聴率 | 認知目的の動画に直接的なCVRを求めてしまうこと |
専門サービス (コンサル・HR支援等) | オウンドメディア、SNS発信、採用活動 | ・指名検索数の増加 ・問い合わせの「質」(受注率) ・採用のミスマッチ低下率 | 短期的なリード獲得数だけを追い、ブランド毀損を招くこと |
製造業・大型設備の場合:オフラインの「活用度」を測る
製造業や大型設備などの高単価商材は、Web上で完結することは稀です。そのため、デジタル上の指標よりも「営業現場でどれだけ使われているか」「展示会でどれだけ足を止めるきっかけになったか」という、オフラインでの活用度をKPIに設定する方が現実的です。
SaaS・ITツールの場合:ファネルごとの「歩留まり」を測る
SaaSのような無形商材は、ユーザーの検討プロセス(ファネル)がデジタル上で可視化しやすいのが特徴です。そのため、「LPに動画を埋め込んだことで滞在時間が何秒延びたか」「デモ動画を見たユーザーのトライアル申込率が何%上がったか」といった、各ファネルの歩留まり改善率をKPIに設定するのが効果的です。
最初から完璧なKPIは設定できない
ここまで業界別のKPIを解説してきましたが、最後に一つ重要なことをお伝えします。それは「最初から完璧なKPIは設定できない」ということです。
特に初めて動画マーケティングに取り組む場合、過去のデータがないため、目標数値を設定すること自体が困難です。そんな時は、無理に数値目標を立てるのではなく、「まずは営業資料の代わりに動画を3回使ってみる」「展示会で動画を流して、来場者の反応を定性的に集める」といった、行動目標(KDI)から始めることをお勧めします。
動画を運用しながらデータを蓄積し、徐々に自社に合ったKPIを見つけていく。それが、動画マーケティングを成功させるための最も確実なステップです。
動画マーケティングの戦略設計・KPI設定について、無料でご相談いただけます。 「自社の場合、何を指標にすればいいか分からない」という状態でも大丈夫です。 目的から一緒に整理して、効果の出る形にします。




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